小さなバッグの大きな存在
小さくてもインパクトは大。サイズがパワーを意味しないことをDries Van Noten、Simone Rocha、Rick Owens、その他のバッグが証明する。
- 写真: Nik Mirus

外見にとらわれるなと諭す格言はたくさんある。例えば、「本を表紙で判断するなかれ」、「良いものは包みが小さい」。にもかかわらず私たちは大きさと価値を同一視するし、「大きいことは良いことだ」と言い切る人さえいる。だがファッションに関する限り、細やかな表現が声高な主張に勝ることを昨今のシーズンは教えている。クワイエット ラグジュアリーに関心が集まり、プレッピー スタイルが復活し、2024年秋冬ショーは普通に着られる服をラグジュアリーの新しいカタチとして位置づけた。かくして、小さいサイズの味方はどんどん増えていく。
サイズと価値の不均衡がもっとも顕著に表れるのはアクセサリーだ。はるか昔からダイヤモンドのジュエリー、ブローチ、ウォッチ、そして小さなバッグが素晴らしいスタイルを完成し、他のどの要素よりも大きな存在感を放ってきたではないか。Dries Van Noten、Simone Rocha、Rick Owens、その他のブランドから到来した小さなバッグのシーズンは、確実に「レス イズ モア - 少ない方が豊か」を体現している。

画像のアイテム:バッグ(XLIM)、バッグ(Rick Owens)、バッグ(Simone Rocha) 冒頭の画像のアイテム:バッグ(Simone Rocha)

画像のアイテム:バッグ(Dries Van Noten)
美しい曲線を描くトータスシェル調の樹脂トップハンドルが、ひときわ目を引く。レザーを使った本体は、手に持ちやすい20.5cm × 23cmのコンパクト サイズ。取り外しと長さの調節ができるショルダー ストラップで、肩にかけるスタイルも楽しめる。

画像のアイテム:バッグ(Vivienne Westwood)
前面に型押しした天体と十字架のロゴがひと目でVivienne Westwoodを告げる、フェイク グレインレザーのショルダーバッグ。開閉部分には同じくシルバートーンのジッパーが使われている。バックパックを小さくしたデザインだから実用性は当然ながら、スタイルのまとめ役としても頼もしい。

画像のアイテム:バッグ(Simone Rocha)
Simone Rochaはエレガントなディテールで知られるが、なかでも立体的なビーズ ショルダーバッグは群を抜く出来映えだ。パースペックスのハードシェルは、本物のケーキみたいに崩れる心配もない。どんな装いであれ、必ず主役になって話題をさらうだろう。特に結婚式に行く予定がある人は、どうしても手に入れておきたい。

画像のアイテム:バッグ(Rick Owens)
Rick Owensのゴシック スタイルには、クリーンな幾何学シルエットのアクセサリーが最高の相棒だ。グレインカーフスキンを使った真紅のクラッチは、ロゴ刻印のプレートが前面で光沢を放ち、シングル ピースが特徴のRick Owensジュエリーを思わせる。

画像のアイテム:バッグ(KASSL Editions)
究極のユニセックス レインコートを目指して誕生したKASSL Editionsは、最初のシーズンで早々と目標を達成した。以来アクセサリーの分野に進出しているが、常に防水性を基盤とし、オイルをコーティングしたツイルでポーチ クラッチを作った。

画像のアイテム:バッグ(AMOMENTO)
ソウルを拠点とするAMOMENTOは、テクニカル ファブリックと正統のテーラリングを組み合わせ、さまざまなシーンに応じる多用途性と優れた品質を提供する。ノンストレッチ デニムを使ったメッセンジャーバッグも、ギボシ留めで長さの調節が自在。どんな人にも完璧なフィットを約束する。

画像のアイテム:バッグ(BAO BAO ISSEY MIYAKE)
バッグのなかでもひときわ強い印象を与えるBAO BAO ISSEY MIYAKEの三角ピースは、中身を保護すると当時に、中身に合わせてさまざまなフォルムに変化する。三宅一生の業績を代表する「製品プリーツ」手法と同じく、Lucent ポーチにも使いやすさと美しさが等しく共存している。

画像のアイテム:バッグ(XLIM)
人々がゴープなライフスタイルで新しい時代を楽しむ現在、XLIMのようなブランドこそ注目に値する。ゴープで重視されるのは、デザインと意外なファブリックの組み合わせ。まさにそのとおり、EP.4 01 バッグは、肩にかければ三日月形のフォルムがしっくりと体に馴染むうえ、視線を引き寄せるクリンクル加工のテクスチャが実用的なデザインに新鮮な表情を与えている。
- 写真: Nik Mirus
- 写真アシスタント: Mitchell Wright
- デジタル技術/リタッチング: Marc-André Dumas
- アート ディレクション: Jasmine Lebel
- 翻訳: Yoriko Inoue
- Date: March 12, 2024

