招待状は突然に、されど装いは最高に

急な招待にも余裕の顔で、スタイル重視のゲストルック集。

  • 文: Dora Boras

気がつけば、知人の誰もかれもがこの夏に結婚式を挙げるという現象が起きている。招待状が届くたび、あなたの週末は白いドレスと祝杯の予定で埋まっていく。フィルムカメラがまわり、シャンパンが注がれる中、誓いの言葉が交わされる。生涯の約束か、それとも婚前契約つきの始まりかはさておき、その一日はあなたもまた「ゲスト」として物語の一部を担う。さて、当日のメニューはチキンか、それともフィッシュか。

古くからの言い伝えになぞらえるなら、「何か古いもの、何か新しいもの、何か借りたもの、そしてConner Ivesのシャーリングを身に纏えば」あなたは今季、最も美しいゲストのひとりになれるだろう。SSENSE限定のイエロー Tシャツワンピースは、イヴニングウェアを現代的に再解釈した一着。バターカップの花を思わせる柔らかなイエローが、品よく軽やかに視線を引き寄せる。もう少し華やかさを求めるなら、Blumarine マキシドレスを選びたい。深いVネックとレタスグリーンのフリルが、ロマンスと非日常を演出する。いまやハイヒールの時代は過ぎ去り、最も洗練されたゲストたちはスリッパやフラットシューズを選ぶ。AEYDEのブラック メリージェーンヒールは、バフ仕上げのナッパレザーが足元を優しく包み、可愛らしさと快適さを両立させてくれる。仕上げには、ほんの少しの煌めきを。MONDO MONDOのピアスは、神聖な結婚式にふさわしい、祝福のきらめきを耳元に添えてくれる。

メンズウェアにおいて、フォーマルスタイルを即席で格上げする鍵は、ユニークなカッティングにある。Lu’u Danのブラック ジャケットは、腰上でスパッと切り落とされたようなクロップド丈が特徴。一方、Ottolingerのネイビー ジャケットは、クラシックなピンストライプをベースに、前身頃に描かれた有機的なカーブスリットで伝統を大胆に解体。足元は、質感と装飾で既存のドレスシューズ像を一新する。Martine RoseによるClarksエディション ブラック ダービーは、クロコダイル型押しのざらついた質感と、未処理の縫い目によって、イブニングスタイルにざらりとしたリアリズムをもたらす。華やぎを求めるなら、Stefan Cookeのブラック ダービー。ボウイを彷彿とさせるグラマラスな星のモチーフが、ロックな披露宴にふさわしい艶やかさを演出する。アクセサリーは、装いに「語り」を加える最後のディテール。VEERTのピアスは、18Kゴールドヴェルメイユの輝きに運命を託すような遊び心を忍ばせる。同ブランドのシグネットリングは、グリーンオニキスと淡水パールの輝きが指先に余韻を残し、贅沢な存在感を宿す。そして、ネクタイは最終仕上げにして最も肝要な一手。Drake’sのブラウン タイは、安心と新鮮を両立する、来季の定番候補である。

  • 文: Dora Boras
  • 写真: Nik Mirus
  • 写真アシスタント: Mitchell Wright
  • セットデザイン: Vanessa Jackson
  • Date: July 21, 2025