本
自分自身の経験と真っ向から対立するイデオロギーを受け入れることもあれば、無慈悲なまでにそれを否定することもある。 かくも言葉には、何世紀にも渡り、文明と歴史の象徴として存在し、それらの言葉が綴られた本には、人類が体験から学んだ叡智の全てが詰まっています。 読書を通じ、人はそれまで想像すらできなかった場所や時代へ旅をすることができ、現実と非現実の両方を体験することができます。 こうした時空を超えた冒険に身を委ねた経験は、無意識のうちに、人びとの記憶に深く刻まれてきました。 ものごとの理解は、ある特定の状況に密接に結びついているとしても、それによって脳に蓄積された言葉は無限に拡がることができます。 そのため本は、はるか太古の昔からそうであったように、考えや意志を広めるうえで、最も効率的なツールとして用いられてきました。 先祖代々、受け継がれたものであろうと、道端のガレージセールで見つけたものであろうと、本が森羅万象を映し出す情報の宝庫であることに変わりません。 本来は、学問という目的と密接に結びついている本ですが、それに限定されることなく、あらゆる理解の根幹をなし、その意味でも、人類が真実をみつけるために天から与えられた贈り物のような存在であると言えるでしょう。