バレンタインに
糖分では味わえない快楽を

Gucci、Moschino、SUNNEIが誘う甘い世界

  • 写真: Nik Mirus

日本では、正月が終わると瞬く間に、ハートやチョコレートのデコレーションがお店から街全体までを彩る。バレンタインだ。だが、ご存じだろうか。バレンタイン=好きな人にチョコレートをプレゼントするという慣習が日本独自なことを。いわゆる「本命チョコ」も、西洋・欧米ではチョコに限らず、恋人だけでなく日々お世話になった人たちにプレゼントを渡すイベントとして知られている。日本独自の「本命チョコ」、次いで「義理チョコ」、「友チョコ」の存在は、多種多様なチョコレート会社の売り上げに一役買っていることだろう。ただし、私は小さい頃から甘いもの、中でもチョコレートが大っ嫌いだった。だから、友チョコで賑わう学生時代のバレンタインは、まるで香りで気絶してしまいそうなナイトメアだったのだ。でも大人になったいま、ようやく糖分とは違う形で、甘い快楽が味わえそうだ。

画像のアイテム:キャンドル(Kiki de Montparnasse)

当たり前のことを言うかもしれないが、聞いてほしい。チョコレートは愛情いっぱいにあったかくしてしまっては溶けてしまうし、食べたら消えてしまう。しかし、Kiki de Montparnasseのアロマ オイルキャンドルは、あっため続ければ愛情を感じるほどに香りが部屋を包み込んでくれるし、すぐには消えない。何度でもバレンタインで味わった記憶をこの香りとともに思い返せる。どうか甘い想い出のままであってほしい。

画像のアイテム:ショーツ(Agent Provocateur)

正月からお尻の筋トレを始めている私にとっては、果たしてロマンチックに着こなせるか、一見、眉間に皺を寄せてしまうシアなショーツだ。しかし学生時代にファッション業界に興味を持ったきっかけとなってからというもの、脳裏に焼きつくほど観た映画『プラダを着た悪魔』では、冒頭から下着もファッションの一つであると教えてくれる。セルフボディケアを高めるため、エージェント プロヴォカトゥールの下着を自分へのプレゼントして買ってもいいかもしれない。

画像のアイテム:フーディ(Juntae Kim)

バレンタインに合わせて、買ってみたことのないレッドカラーの服を、自分へのご褒美に買ってみるのはいかがだろうか。ビビットな単色アイテムのスタイリングは、なかなか躊躇してしまうものだが、ダメージ感のあるカットアウトは抜け感をもたらしてくれる。素肌のままでも、インナーに色や柄を重ねても遊べるジュンテ キムのデザインは、いつの間にかバレンタインだけではなくセルフラブを高める自分の定番アイテムに。

画像のアイテム:Tシャツ(Moschino)

2月14日に告白する人も多いだろう。しかしあまりにも街中がバレンタインで賑わいすぎて「本命」ではなく、「義理」プレゼントだと思われることもあるかもしれない。「急にプレゼントなんてどうしたの!」と笑われて、場の空気に合わせてはぐらかしてしまわないように、ハートと一途な想いが刺繍されたモスキーノのTシャツを着て真っ直ぐに思いの丈を伝えよう。

画像のアイテム:ディルド(SUNNEI)

七色キャンディのプレゼントかと目を疑うほどに色鮮やかなディルド。ディルドといえば、シリコンやゴムの素材がメジャーなような気がするが、こちらはなんとムラーノガラス。しかも、ハンドメイドガラスで、チョコは自分で作った方が愛情たっぷりなんじゃないかと思う人にぴったりだ。SUNNEIのこのデザインなら、うっかり部屋の中に転がっていても、恋人に「新しく買ったガラスの置物なの」と堂々と笑顔で誤魔化せそうだ。

画像のアイテム:サングラス(Gucci)

バレンタインの日は、決してハッピーなだけではない。なかには告白してうまくいかなかったり、うっかり別れた日がバレンタインだった人もいたりだろう。そんな後に、街を彩るラブラブムードの中を歩くのは、まるで茨の道を歩くようだ。ならば、グッチのサングラスをかけて、涙を見せずに街に溶け込んでやる。そうすれば、自然と気分も上がって、夜は友達とパーティーに行って最高のバレンタインを過ごせるに違いない。

画像のアイテム:ピアス(Simone Rocha)

大胆にバレンタインを祝いたいわけではないけど、いつもよりちょっとだけガーリーにしたい時にぴったりな、シモーネ ロシャのスタッドピアス。これならディナーパーティーやクリスマスなど季節関係なく、おめかししたい時にいつでも側にいてくれるし、とっさのセルフィータイムにも華を添えてくれる。普段ガーリーな印象ではない子がふとこのアイテムを付けて来たら、一瞬で恋に落ちてしまいそうだ。

画像のアイテム:ボディスーツ(Fleur Du Mal)

恋人へのプレゼントとして下着を買おうと考えているそこのあなた。特別な日の下着だけにとどまらず、バックレスドレスにも合わせられるFleur Du Malのボディスーツはどうだろうか? 全身繊細な素材というわけではなく、ボディにはポリエステルジャージを使っているセミシアなテクスチャ。夏になればレイヤードでスタイリングしても楽しめる逸品かもしれない。

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倉田佳子は東京を拠点とするフリーランス コーディネーター。『i-D Japan』、『HommeGirls』、『VOGUE JAPAN』等に執筆を行なう

  • 写真: Nik Mirus
  • 写真アシスタント: Mitchell Wright
  • デジタル技術/リタッチング: Marc-André Dumas
  • アート ディレクション: Jasmine Lebel
  • 文: Yoshiko Kurata
  • Date: February 13, 2024