冬の街で目立つための8つのアドバイス

BLUEMARBLE、Nφdress、Ottolingerで実践する寒い季節のファッションメソッド

    吐く息は白く、指先が冷える街中で存在感を主張したい時は、デザイン性を全面に出したコートを着ることが最も効果的だ。しかし、冬ファッションの可能性はアウターだけにとどまらない。そのことを証明するアイテムがSSENSEには揃っている。シンプルでクリーンな服が主流の今だからこそ、独自色の強いアイテムでカウンターを仕掛ければ、寒さで縮こまった心も熱くなる。そこで今回は、寒風に負けない強烈なウインタースタイルについて、8つのアドバイスをお送りしたい。

    画像のアイテム:ハット(BLUEMARBLE)

    1「ヘッドピースでドレスアップ」

    ストリート、スポーツ、トラッドといった複数のスタイルを、甘く爽やかに融合するブルーマーブルが、帽子でも得意の世界観を見せる。ロングヘアのようにあふれるフェイクファーが仮装のようなユーモアを漂わせる一方、落ち着きあるオフホワイトとブラックのカラーリングが、エキセントリックなフォルムを中和する。アウターが注目されがちの冬だからこそ、頭を飾れば、スポットライトは一躍あなたのもの。

    画像のアイテム:バッグ(Nφdress)

    2「劇的なバッグを手に持つ」

    最新バッグはどのシーンでも活躍する秀逸なアイテムで、その特徴は冬の道でより輝く。クリーンな服が主流の今だが、ノー ドレスはコンパクトバッグをコミカルに仕上げた。息が白く立ちのぼる日でも、コートのポケットから手を出そう。白いプードルのあどけない瞳が街ゆく人々の目を奪う。ハンドルを握る手元は、寒さと引き換えに熱い注目を浴びるはず。

    画像のアイテム:コート(CHENPENG)

    3「伝説をファッションに活かす」

    雪山に生息するUMA(未確認生物)が、ストリートを歩いていたら誰もが驚くはず。異端の才能を次々と輩出するロンドンで学んだチェン・ペンは、2015 年に設立した自身のブランドで、ビッグボリュームと色彩を武器に常識から逸脱する。グラデーションを起こすピンクは甘く、フェイクファーの圧倒的量感はイエティのようにダイナミック。伝説をリアル世界のファッションに活用しよう。

    画像のアイテム:コート(Ottolinger)

    4「アウター素材の差別化」

    冬のコート素材といえば現代ではダウンが人気で、ウールも根強く愛されている。そんな市場で、フェイクファーを選べば、スタイルに存在感を生む。前衛的フォルムを得意とするオットリンガーが、コートの形をクラシカルに収め、マテリアルで勝負する。波打つ毛並みを淡いブルーに染め、色彩を三次元的に表現。現代の造型師たるブランドは、平面であるはずの色も立体化する。

    画像のアイテム:スニーカー(MM6 Maison Margiela)

    5「シューズには遊び心」

    冬の足元は、同じデザインのコートを着用して外出しがちな寒い冬こそ重要だ。子どもの発想を大人のファッションに取り入れる手法を、スニーカーに応用したのがMM6 マルタン マルジェラだ。巾着袋を足に履いて歩き回る。そんな遊び心を、ハイテクデザインのソールで具現化。足袋シューズのように、既存のものから革新性を生み出すブランドの特殊能力は、現代の注目アイテムでも発揮される。

    画像のアイテム:バラクラバ(Rui)

    6「フェイスラインを装う」

    顔の印象が全体の印象を左右する体験を活用し、バラクラバでフェイスまわりを飾ってみよう。不調和な美をカッティングで形にするルイは、カシミヤのアイテムでも不可思議なフォルムを作った。深海でうごめく未知の海洋生物だろうか。奇妙な造形に想像は膨らむばかり。このフリンジアイテムを頭に被れば、冷たい外気から耳を守るだけでなく、出会った人の記憶にあなたの存在を刻むに違いない。

    画像のアイテム:タートルネック(Bottega Veneta)

    7「室内はトップスで主張」

    職人技をモダンなデザインに昇華するボッテガ ヴェネタは、デイリーなニットウェアにも、独特な発想を組み合わせて誉れ高いテクニックを披露した。鮮烈な赤い服の表面に無数に連なるモチーフは、まるで魚の鱗のようだ。冬にトップスが映える瞬間は、暖かいオフィスやカフェで上着を脱いだ時。緻密な技巧が光るハイネックウェアが視界に映れば、皆の視線も泳ぐだろう。

    画像のアイテム:ヒールサンダル(MSGM)

    8「色はパワフルに」

    頬を刺す冷たさに気分が沈む日は、カラーで自分も周囲も楽しませよう。ヒールサンダルにはプラスされたのは、靴の素材にフェイクファーを使う大胆なアイデアと、足の側面を緑の毛で包み込む妖しさ。グリーンに染色された毛並みが、シュールな雰囲気を醸し出す。色彩の妙とユーモアを一体化させるMSGMは、クラシックな靴に生々しさを加え、色の持つパワーを増幅させていく。

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    新井茂晃は神奈川のテキスト デザイナー。2016年より「ファッションを読む」をコンセプトに、ファッションデザインの言語化を試みる『AFFECTUS』を主宰し、『TOKION』、『装苑』でも記事を執筆している

    • 文: Shigeaki Arai
    • Date: November 9, 2023