昼も夜も
パジャマシャツで過ごす
ショートスリーパー

Sky High Farm Workwear、Kiko Kostadinov、Good Sideで、
短い眠りを迎え入れる

    0時に就寝しても、目が覚めるのは朝の4時過ぎ。ショートスリーパーの眠りは、文字通り短時間が日常であり、様々な体験も伴なってくる。うまく寝つけない夜もあれば、深夜に何度も目覚めてしまう日だって珍しくない。けれども、そんな日々を悲観的には捉えていない。短い睡眠ならではの、暮らし方がある。ベッドに入るまでのひと時や起床後の朝を、ここに紹介する6つのアイテムとこんなふうに過ごしてみないか。ショートスリープのライフスタイルは、今や現代人にとって一つの習慣である。

    画像のアイテム:ブランケット(Cold Picnic)

    リサイクルコットンを用いたブランケットは、抽象的グラフィックを優しいブルーグレーのトーンで整え、穏やかな気持ちへと落ち着かせる。ただし、それは深い睡眠を招く心地よさとは違う。眠らなくてはと思えば思うほど、意識が冴えていく自分に、コールド ピクニックは、イエローの文字で語りかける。大丈夫、大丈夫、大丈夫と。眠りにつけないなら、無理に目を閉じる必要はない。眠れない夜を楽しみ、朝を待つ。

    モデル着用アイテム:パジャマシャツ(Sky High Farm Workwear)

    体をコージーに包むシルエット、擬人化されたグラフィックプリントは、パジャマシャツと命名されたアイテムにふさわしいリラックス感を備えている。スカイハイ ファーム ワークウェアのシャツがあれば、昼も夜も同じ服で寛ぐことができそうだ。睡眠は特別な儀式ではない。1日の延長線上にある単なる習慣。今晩もこのユーモアにあふれた1着を着て、ベッドに横たわろう。

    画像のアイテム:シュシュ(Maryam Nassir Zadeh)

    ささやかなモード感の演出を得意とするマリアム ナッシアー ザデーは、シュシュにも創造性を発揮する。平織りストレッチナイロンを円形に寄せたギャザーは凛々しく、髪をまとめた後ろ姿を妖艶にも見せる。ショートスリーパーは、日中に必ずしも睡魔に襲われるわけではない。終業時間まであと3時間。黒い髪飾りを手に取ってポニーテールにして、目の前の仕事に臨む。集中力を高めた私に、眠気の入る余地はない。

    画像のアイテム:ソックス(Kiko Kostadinov)

    奇妙な造形を探求するモードデザイナーとなったキコ・コスタディノフ。その姿勢は、ナイロン混ジャージのソックスという、デイリーアイテムでも徹底されている。無数の糸がシャギー状に連なる螺旋は、靴下とは思えない幻想的フォルム。日曜の朝でも起床時刻はいつもと同じで、家族は誰一人目覚めない。ダイニングで夜明け前に食べるパンは、まるで深夜に食べる朝食。このシュールな時間を、両足に履いたスモーキーなピンクと過ごす。

    画像のアイテム:アイマスク(Good Side)

    グッドサイドは、上質なシルクアイテムで肌や髪をケアする。それは睡眠においても同様で、シルク製アイマスクは、目元の心地よさを向上させる。夜中に目覚めると、スマートフォンへ手を伸ばし、気がつけば30分が経過していることもしばしば。睡眠時間を削る癖を繰り返さないため、深夜に目が覚めても、強制的に視界を遮断するアイテムは重要なのだ。シルキータッチの暗幕が、眠りのクオリティを上げていく。

    画像のアイテム:キャンドルホルダー(Polymorf)

    スカンジナビア発のPolymorfは、ミニマリズムと対極のキャンドルホルダーを生み出す。9cm × 6.5cm × 6.5cmのコンパクトサイズのベースに細長いキャンドルを刺した、アンバランスで不可思議な鑑賞作品。揺らめく灯り、グロテスクなフォルム、ダスティなパープルが醸し出す歪さが、今宵も眠れそうにない怖さを、肯定してくれているように思えた。不安は安心に変わり、私は瞼を閉じる。

    新井茂晃は神奈川のテキスト デザイナー。2016年より「ファッションを読む」をコンセプトに、ファッションデザインの言語化を試みる『AFFECTUS』を主宰し、『TOKION』、『装苑』でも記事を執筆している

    • 文: Shigeaki Arai
    • Date: January 11, 2022