マイケル3世式
ビヨンセ『ルネッサンス ワールド ツアー』レポート
熱烈なビヨンセ愛と尽きせぬファッション愛でステージを味わい尽くす
- 文: Michael the III
- 写真: Michael the III
- スタイリング: Michael the III

ビヨンセ(Beyoncé)の『ルネッサンス ワールド ツアー』には、何を着て行けばいいだろうか? なんと言っても7年ぶりのソロ ツアー、去年7月にアルバム『ルネッサンス』をリリースして以来初めての公演なのだ。基本的にシルバーだな。プラチナ、玉虫色、クロム、ダイヤモンド、どうしてもやむを得ない場合はアルミホイル。それと、オレたちの目に焼きついたディスコ カウボーイ ハットを選べば間違いない。初日の夜までに、唯一公開されてたプロモーション ビジュアルは、ヌシ・クエロ(Nusi Quero)デザインのボディスーツ、シルバーのフリンジに覆われたカウボーイ チャップス、カウボーイ ハットという姿のビヨンセだった。これを見る限り、すべてがシルバーを指しているじゃないか。そもそもビヨンセは、2023年のグラミー賞でGucciのシルバー ドレスを着ていたし、ロック ネイション主催のブランチにはシルバー パネルをあしらったガレス・ピュー(Gareth Pugh)のドレスにAmina Muaddiのシルバー ヒールで現れた。彼女自身が主催したアカデミー賞アフター パーティでは、最初にゴールドを着て、次にシルバーに着替えた。ステージの上では、送風マシンさえシルバーだ。
ゴールドと違って、シルバーは未来を連想させる。1974年にTiffany & Co.と契約を結んでシルバーを復活させ、大成功をもたらしたのはデザイナーのエルサ・ペレッティ(Elsa Peretti)。スタジオ54の人気者だった。当時は独立心に目覚めた女性たちが「ダイヤモンドもリングも自分で買うわ」と思い決め、手頃な価格の「銀」を選んだせいで、シルバー ジュエリーは大幅に客層を拡大したわけだ。Tiffany & Co.が初めて銀製品を販売したときから25年を経て、ペレッティは「シルバー ルネッサンス」を起こした。ビヨンセはと言えば、デスティニーズ・チャイルド(Destiny’s Child)がデビュー アルバムをリリースした1998年から『ルネッサンス ワールド ツアー』を発表した2023年まで、Tiffany & Co.が公式ジュエラーとしてカスタムメイドのシルバー ジュエリーを作り続けている。今や膨大なコレクションは、METガラのテーマにしたっていいくらいだ。
さて時は2023年7月8日、場所はトロントのロジャース センター。ついにビヨンセがTiffanyのミニドレスでステージに登場した。ペレッティの代表的なデザイン「Diamonds by the Yard」が幾重にもドレープしたドレスの下は、一見ヌードじゃないかと思わず目を凝らしてしまう。円形のイヤリングもTiffanyならリングもTiffany、アンクレットもTiffanyだ。透明なヒールだけはMalone Souliersで、ペディキュアが赤い。オレは、「ALIEN SUPERSTAR」から思いついたハンドメイドのタンクトップを着てきた。ビヨンセと同じように目も眩むばかりにグリッター煌めく作品は、ママとコラボした賜物だ。下はY-3のグレーのショートパンツ。グレーは控え目なシルバーとも言えるからな。あいにく、Rick Owensのブーツを履いた足にペディキュアはない。

Miss Chris着用アイテム:トップス(AREA)、スカート(Simon Miller)、サングラス(Linda Farrow)、ピアス(Paco Rabanne)、リング(Jil Sander)、ブレスレット(Jil Sander) 冒頭の画像 Kuntiana 着用アイテム:トップス(Paco Rabanne)、ブーツ(Rick Owens)、スカート(Diesel)、ブーツ(Rick Owens)、ネックレス(Mugler)、リング(Jil Sander)、ブレスレット(Jil Sander)、テーラードジャケット(Lado Bokuchava)、スカート(1XBLUE)、ブーツ(FIDAN NOVRUZOVA)、ピアス(Magda Butrym)、リング(HUGO KREIT)、ブレスレット(Jil Sander)、トップス(AREA)、スカート(Simon Miller)、ブーツ(Diesel)、サングラス(Linda Farrow)、ピアス(Paco Rabanne)、リング(Jil Sander)、ブレスレット(Jil Sander)
ビヨンセは、雲みたいにスモークで覆われたステージへ上がりながら、「アイ ラブ ユー!」と叫ぶ。その瞬間、ビートと共に送風マシンがスモークを吹き飛ばし、熱狂的な喚声が沸き起こる。ああ、ビヨンセがすぐそこにいる。えくぼのある笑顔は、ダイヤモンドのセクシーなドレスよりもっと眩い。夜明けのようなバラ色の背景が、歓喜する観客を明るく照らす。オレは、声の限りに「オレも愛してるよ!」と叫び返した。こんなに近くにいるんだ。ビヨンセにもきっとオレの声が聞こえたに違いない。
いつもファンを驚かせてくれるビヨンセのことだから、今度も、オープニングの後には思いがけない展開が待っていた。バラードが流れるうちに日が沈み、夜の帳が下りる頃、『ルネッサンス』の世界の扉が開く。高質なサウンドが時には不穏にさえ響くこのアルバムは、同時に無邪気で、歓びに溢れ、誇り高い。クラブの伝統やダンスフロアのカルチャーを通して、黒人が歩んできたLGBTQ+の歴史を認識し、未来の自分を誕生させる作用としての現実逃避を提示する。導入部分のビデオで、ビヨンセは空山基の世界を思わせるロボットに変身している。スクリーンに「マザーボード」が浮かび上がる。ステージに再登場したロボット姿のビヨンセは、『メトロポリス』のロボットみたいに無機的で、威厳があり、シルバーに輝いている。ところが、全身を覆ったパネルが外されると、Balmainバージョンのビヨンセが現れる。幾何学的なパネルを留めた長袖のボディスーツが、まるでコルセットをしたシルバーの鎧みたいだ。でも重くはないらしい。ビヨンセは遊び心たっぷりのプライドを発散しながら、軽やかに、滑るように、ロボット風ダンスのパフォーマンスをキメる。
他の都市の公演では、この衣裳の代わりに、アシンメトリーなシルバーのレオタードにホログラフみたいなグレーのサイハイ ブーツだった。時代に先駆ける視点で知られるCourrègesが未来を表現したデザインは、ウエスト部分に円形のカットアウトがあって、そこに円形のメタルが嵌め込まれている。1969年にメアリー・アン・シャー(Mary Ann Scherr)がミス・オハイオのためにデザインしたステンレススチールのベルトにも、同じような場所に大きな円形のデザインがあったな。ニール・アームストロング(Neil Armstrong)の月面着陸に刺激された作品だったが、あの宇宙コンセプトは単に見た目だけじゃなく、実は着けている人の心拍をモニターする仕掛けでもあったのを知ってるかい? シャーは、人間とマシンの交配から誕生した新種に美しさを与えたんだ。

Kuntiana 着用アイテム:ドレス(Simon Miller)、サンダル(Bottega Veneta)、サングラス(Versace)、ピアス(Paco Rabanne)、リング(Jil Sander)
もちろんオレも、ショーの間に何度か心拍をチェックしたさ。ビヨンセをこれほど近くで見られるなんて、滅多にある経験じゃない。猛烈な激しさが溢れんばかりの活力に変わって、深い意味が弾けるような笑いに変わって、たった一行の歌詞が小悪魔みたいなセックス アピールと女王のような自信とひねったユーモアに変わって、今この瞬間にビヨンセが味わっているに違いない快感へ戻る。2016年の『フォーメーション ワールド ツアー』には、『レモネード』アルバムにあった私的な苦闘と社会や政治に対する視点が残っていたが、今回のビヨンセはもっと力を抜いて、ゆったり構えている感じだ。大掛かりなショーなのに「友だちに見せてるだけ」みたいにキャラクターを壊して、純粋な笑いを誘う。『ルネッサンス』で追求したテーマには深い意味があるのに、優しくて、セクシーで、パワーの主張とロマンチックな充足と歓喜のあいだを猛然と突き進む。観客が声援を送る。「イエス!」「その調子!」オレの近くにいた観客のひとりは、音楽のリズムに合わせて扇子を開いたり閉じたりしていた。パーカッションが響いて、まさにダンスフロアの真ん中にいる気分だ。オレたちの高揚をビヨンセが受け取って、オレたちに投げ返しているのを、体で感じる。ステージと会場のあいだで至福が循環する。シルバーのビヨンセがいる。バービーピンクみたいに華やかでカラフルなビヨンセがいる。カットが印象的なIVY PARKのドレスとエイリアンの目みたいなサングラスのスタイルに、ティナ・ターナー(Tina Turner)やボブ・マッキー(Bob Mackie)やStudio 54に象徴された過去が蘇る。新しく誕生したのは、今まで目にしたことのない何か、ありえないほど豪華なアスレジャーウェアだ。蛇足ながら、IVY PARKはビヨンセのブランドだ。
次は、スクリーンにアインシュタイン(Einstein)の言葉が映し出される。「IMAGINATION IS MORE IMPORTANT THAN KNOWLEDGE - 想像力は知識よりも重要である」。想像できないものを実現することはできないのだ。ビヨンセの目は未来を見ている。1970年代に生まれたアフロ フューチャリズムを受け継いで、オルタナな明日を思い描いている。過去を見ることで未来像を拡大し、カルチャーの讃美の只中へオレたちを吹き飛ばす。「CUFF IT」は「Black lights / spaceships fly - 闇が光る / 宇宙船が飛ぶ」と歌う。ダンサーたちの爆発的なエネルギー、瞬く間にダンスフロアの伝説的MCとなったケヴィン・JZ・プロディジ(Kevin JZ Prodigy)のナレーション、ショーの中で少なくとも4回は出された「グレース・ジョーンズ(Grace Jones)の名前が、いやが上にも熱気を掻き立てる。
1974年10月6日、「レディ・マーマレイド」の大ヒットで有名なラベル(Labelle)が、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で公演した。パティ・ラベル(Patti LaBelle)、サラ・ダッシュ(Sarah Dash)、ノナ・ヘンドリックス(Nona Hendryx)という黒人女性3人の未来派ボーカル グループだ。たびたびグレース・ジョーンズの衣装も手掛けたラリー・レガスピ(Larry LeGaspi)は、彼女たちのために、未来的なサウンドを反映した衣裳をデザインした。黒い羽根で縁取りしたシルバーのショルダーパッド、セクシーなシルバーの胸当てに円形のシルバー ネックレス、ラインストーンを散りばめたホワイトのキャットスーツに巨大な羽根飾りをつけた帽子。ラベルがステージに足を下ろした瞬間は、メトロポリタン歌劇場に初めて黒人ポップ グループが足を下ろした瞬間でもあったし、彼女たち自身にとっても観客にとっても大きな意味があった。色んな人種のドラァグ クイーン、ストレート、クィアが入り混じった観客だったが、ラベルの表現力豊かな音楽とスタイルに、その誰もが安息の場所を見つけたはずだ。『New York Times』は「身を隠していた場所からカミングアウトした人たちが詰めかけていた。メトロポリタン歌劇場の公演で、ヒゲをたくわえたドレス姿の紳士たち、眩いシークイン、弓なりの眉が、あれほど数多くみられることは滅多にない」と論評した。その前夜の出し物はモーツァルト(Mozart)の「ドン・ジョヴァンニ」。ラベルの公演の宣伝には「シルバー着用」が奨励されていた。
とは言え、『ルネッサンス ワールド ツアー』の会場がシルバーで埋め尽くされたわけじゃない。メタリックはメタリックでも、「Freakum Dress」ビデオに登場するようなピンクのラメとか、違う色も混じっていた。その他に、裾を結んで体にフィットさせたビヨンセ Tシャツ、思いつく限りの場所で揺れるフリンジ。ファンが自分なりに再現したのは、どれもこれも、今回のツアーで特に人気のある衣装ばかりだ。例えば、クロムを黄色と黒に塗り分けた蜂ルックと触覚付きヘルメットはMuglerのデザインで、すごくインパクトがあったけど、素材が硬いせいで、ビヨンセは動くのが大変そうだったのも話題にもなった。愛すべきLoeweの2023年秋冬コレクションに登場したトロンプルイユの「ヴィーナスの誕生」ドレスが、ビヨンセのステージでは、黒い手袋の手をデザインした煌めくキャットスーツになっていた。ともかく、色んな色との対照でシルバーが一際目につくから、シルバーを着たファンは会場に滴り落ちた水銀の雫みたいだったよ。カジュアルな服装の観客にとっては、Studio 54というより、Paradise Garageに近かっただろう。あのディスコは、ラリー・レヴァン(Larry Levan)のノンストップDJと撮影禁止のおかげで、ホルストン(ロイ・ホルストン・フローウィック/Roy Halston Frowick)の洗練されたファッションよりはスウェットパンツ姿のほうが多かった。ビヨンセにとっては、スウェット姿でパフォーマンスするのは言ってもリハーサル止まり。「ENERGY」で歌っているように「I''m gon’ be extra when that camera go pop, pop, pop, pop, pop, pop - カメラのフラッシュがパッ、パッ、パッ、パッ、パッ、パッと光るときの私は格別」なんだ。

Miss Chris 着用アイテム:トップス(Paco Rabanne)、スカート(Lado Bokuchava)、ブーツ(Paris Texas)、リング(La Manso)
ビヨンセはこれまでのツアーで、新旧を含め、錚々たるブランドを着用している。Iris van Herpen、David Koma、LaQuan Smith、Jaquemus、イブラヒム・カマラ(Ibrahim Kamara)のOff-White、マクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)のFerragamo、Alberta Ferretti、キャロリーナ・ヘレラ(Carolina Herrera)のWes Gordon、Schiaparelli、Feben、Diesel、Stella McCartney、Richard Quinn、Georges Hobeika、Valentino、Roksanda、Alexander McQueen、Acne Studios、Mary Katrantzou、アンドレアス・クロンターラー(Andreas Kronthaler)のVivienne Westwood、ROBERT WUN、Marine Serre、Givenchy、Fendi、Paco Rabanne。とてもじゃないが、書き終わらない。『ルネッサンス ワールド ツアー』では、公演毎に少なくともひとつ、それまで着たことのない衣裳を披露するのがお約束だ。大抵は制作したブランドの広報で詳述されるから、ビヨンセのショーは、スタジアムを遥かに超える壮大なファッション スペクタクルでもあるんだ。「ALIEN SUPERSTAR」で、ビヨンセは「Mastermind in haute - オートクチュールのマスターマインド」を豪語する。オレが観たショーではTiffany、Balmain、Loewe、IVY PARKが2回、Gucci、Mugler、Coperniの順で、計7回8着の衣裳替えがあった。
それほど変化に富んでいても、ステージ上のビヨンセのスタイルは決してブレないし、違うものに作り変える必要だってない。この点に関しては、ティナ・ノウルズ・ローソン(Tina Knowles Lawson)に感謝すべきだろう。ティナは、デスティニーズ・チャイルドのデザインを担当した独創性溢れる天才的な衣裳デザイナーであり、ソロ アーティストとしてスーパースターになった娘のスタイリストでもある。高評価な『ルネッサンス ワールド ツアー』の衣裳にも貢献してるが、2009年の『アイ アム…ワールド ツアー』でMuglerデザインのステージ衣装を実現したのもティナだった。このコラボのために、ティエリー・ミュグレー(Thierry Mugler)を引退生活から引っ張り出したんだから。トロントでのコンサートのファッションにティナが与えた影響も圧倒的に大きいが、いちばん顕著だったのは、仄かに光るIVY PARKの迷彩柄のボディスーツに同じく迷彩のブーツ、ジャケット、手袋のルックだ。「Survivor」を歌っていた頃のデスティニーズ・チャイルドをまざまざと思い出したよ。迷彩柄は、ティナが著書の『Bootylicious Style』で、「あまりに良かったので…DCは2度と同じものを着ないというルールの稀な例外になった」と書いたルックだ。オレは翌日のショーには行かなかったが、ビヨンセは再度、迷彩ルックを着たようだ。ただし今度は、クロップド丈の長袖トップスに、チャップスでもあるミニ ショートパンツだった。
『ルネッサンス』でいちばん繰り返される私的な歌詞の響きには、ビヨンセ自身の過去もオレたちがノスタルジーを共有する過去も含めて、幾重にも層を成す歴史とファッションが結晶している。「Uncle Johnny made my dress, that cheap spandex, she look a mess - アンクル ジョニーが作ってくれたドレス、あの安物のスパンデックスで、彼女はひどい有り様」。深い愛情と優しいからかいを込めて熱唱するビヨンセは、今は豪華なLoeweに身を包んでいるけど、オレたちが愛してやまない歌詞だ。ビヨンセもそれを知っている。実際はおじさんじゃなくてかなり年上の従兄弟だったアンクル ジョニーは、幼いビヨンセのお守りをして、ハウス ミュージックとクィア カルチャーの世界を教えた人物で、その世界が今回のツアーに繋がっている。ジョニーは「世界で最高の無名デザイナー」と、ティナは形容している。世界中から押し寄せ、スタジアムを埋め尽くしたファンが叫ぶ「アンクル ジョニー」の名前は、HIV/エイズ、ひいては広く同性愛、クイア、トランスに対する嫌悪で命を奪われた世代の尊厳に、敬意を表するメッセージなんだ。

Syana 着用アイテム:トップス(AREA)、ピアス(Magda Butrym)、ブレスレット(Jil Sander)
ビヨンセが最後の衣裳に着替えると、それまでは完璧にビヨンセとコーディネートした衣裳だったダンサーたちが、ステージ上でちょっとしたヴォーギングを繰り広げる。初めてバラバラのスタイルだ。それまでのステージで目にした衣裳もある。まばゆいばかりのショッキングピンク、胸の部分にフリンジがついた黒いベルベットのレオタード、フューシャピンクのクロップド丈のトップスとブラックのスカート。オープン ジャケットと組み合わせてるのは、カラフルなエナメル パンツかな? ショーは終わりを告げようとしている。でも、ヴォーギングと同じように、個性を呼びかけ、個性を主張する時間の始まりだ。
公演の最後を飾った「SUMMER RENAISSANCE」は、明らかにショーの幕を下ろすにふさわしい曲だ。スタジオ録音バージョンでさえ、改めて拍手喝采したくなる。サンプリングされているのは1977年に大ヒットして、当時のダンス ミュージックを象徴したドナ・サマー(Donna Summer)の「アイ フィール ラブ」。プレコーラスの部分から、ビヨンセは、「アイ フィール ラブ」を自分の言葉に置き換えている…。「Ooh、アイ フィール グッド」。原曲に便乗したというには、あまりにスムーズで、あまりに別物だ。ロジャース センターでは、アルバム カバーに登場した、あのディスコな馬の背に乗ってこの歌を歌った。やがて馬は飛び立ち、観客の頭上で浮遊する。ビヨンセのテーマは過去との繋がりだ。そして…
ルネッサンス、復活。
やがてビヨンセは馬から下り、ひとりでゆっくりと空中を飛ぶ。宇宙に重力はないのだ。紙吹雪が舞い、ほんの一瞬、ビヨンセの姿が見えなくなる。そして地上へ舞い戻り、ダンサーたちを力強く抱擁する姿は、カルチャーを守る避雷針だ。Coperniは、地球上でいちばんの反射率を誇る「シルバー」を使って、少数派や弱者を広く大きく包み込むケープを作ってくれたんだ。
- 文: Michael the III
- 写真: Michael the III
- スタイリング: Michael the III
- 編集: Michael the III
- モデル: Miss Chris Marlot, Kuntiana, Syana Barbara
- キャスティング: Araya Guanipa, Michael the III
- 制作アシスタント: Araya Guanipa
- 翻訳: Yoriko Inoue
- Date: August 7, 2023





