SSENSEの2021年を振り返る

激動の1年を反映した
エディトリアル選

  • 文: SSENSEエディトリアル チーム
  • アートワーク: Gavin Park

激しく揺れ動いた1年がもうすぐ終わる。そこでSSENSEエディトリアル チームは2021年に掲載したエディトリアルを振り返り、私たちに喜びをもたらした記事、曖昧だったものを的確に描き出した記事、素晴らしい方法で過去との繋がりを復活させてくれた記事を選び出してみた。SSENSEに流れた1年の総括だ。

写真:Caroline Tompkins

『ESPN The Magazine』シニア ライター、NFL アナリストとして大人気のミナ・カイムズ(Mina Kimes)にエマ・カーマイケル(Emma Carmichael)がインタビューを行ない、カイムズ ファンが生まれた理由を探った。まず、気さくな話上手であること。そして、人の話をよく聴き、こちらまでつられてしまう独特の笑いを振りまき、テレビ向けにラボで作ったような髪に生まれついていること。つまり現在のキャリアは、なるべくしてなった自然の流れだ。

アスリートや運動好きな方には「体験レポート:Theragun」もお薦め。

p. 57 「Laura, La Plaza」(1994)メキシコ女優のラウラ・レオン(Laura Leon)。ブロマイドにサインして、おまけに口紅キスしてくれたんだ。君にあげるよ、住所教えて。

ロサンゼルスを愛する写真家レイナルド・リヴェラ(Reynaldo Rivera)の作品には、パーティーの写真が多い。ディヴァン・ディアス(Devan Diaz)に語っているように、「ロサンゼルスという街でとことん生き尽くした人たち」の写真だ。ディアスには、同じ街に滞在したわずか36時間で、最高のパーティーを体験した想い出もある。

Tau Lewis『Harmony』(2019年)。リサイクル レザー、リサイクル ポリファイバー、鉄筋、ワイヤ、金物、貝殻、石、アクリル塗料。100cmx119cmx89cm

テイラー・ルネ・オルドリッジ(Taylor Renee Aldridge)のインタビューで、タウ・ルイス(Tau Lewis)が、時間の外側で生まれる赤ん坊、花々、詩、そして止むことのない創造性を語る。

アートワーク:Michael Rinaldi

「最高にロマンティックな映画といったら、誰かがマイケル・ダグラス(Michael Douglas)を殺そうとする映画に決まってる」とレイチェル・セヴィル・タシジアン(Rachel Seville Tashjian)は断言する。まさにそのとおり! 友人、恋人、映画など、ハートをとらえて離さない事実とハートを壊せる虚構に宛てて、6人のライターが6通のラブレターを書いたバレンタイン特集。

友情とアート作品に興味がある方には、「黒人アーティストの個と連帯」、「出版界と社会の余白」もお薦め。

アートワーク:Tracy Ma

リップ グロスからゴシップまで、ヘイリー・ムロテック(Haley Mlotek)が美容の真実を紐解く。「今は、9ドル相当のパープルのヘア コンディショニング マスクをコーミングした状態で、ハーバード大学の経営史教授ジェフリー・G・ジョーンズ(Geoffrey G. Jones)と電話中だ。ジョーンズ教授は美容業界のグローバル化を研究している」

Sharif Farrag『Bobbing for Fresh Air』(2020年)。廃木灰で焼成した磁器に釉薬、金属ネジ。26.5x15x15cm。協力:Sharif Farrag、François Ghebaly(ロサンゼルス)。写真:Paul Salveson

陶芸家シャリフ・ファラグ(Sharif Farrag)と2021秋冬シーズンのベスト アイテムが視覚で対話を交わし、粘土とテキスタイルが繋がり合う。

John-Paul 着用アイテム:セーター(Bottega Veneta) Miyako 着用アイテム:セーター(Bottega Veneta)

「デザイナーものを着たときは、カジュアルなものを組み合わせるとか、いつもバランスを考えるの。私と何かひとつを結び付けられるのは、絶対いや。私が何者で、何を表現しようとしているか。それを考えてほしいの」。プライベートのスタイリングと画面の世界に観客を吸い込むスタイリング。衣装デザイナーのミヤコ・ベリッツィが、スタイリングの背後にある理念を語る。

秘密を守れる人ですか? みんなと同じように、守れるときも守れないときもある。 ナターシャ・スタッグ(Natasha Stagg)が、長らくミューズとしてもてはやされ、元祖イット ガールとなったイヴ・バビッツ(Eve Babitz)に21の問いを投げる。

画像のアイテム:バイブレータ―(Kiki de Montparnasse)、T シャツ(Jean Paul Gaultier)、ネックレス(Chopova Lowena)、インセンス ホルダー(Curves by Sean Brown)、バッグ(Puppets and Puppets)、ネックレス(Marni)、ブレスレット(Marni)

探し物を見つけたときの嬉しさを味わえる「アイ スパイ」ゲームに敬意を表して、Mat + Katが豪華な画像に2021年秋冬シーズンのベスト アイテムを紛れ込ませた。あなたはいくつ見つけられるだろうか?

画像のアイテム:シャツ(Charles Jeffrey Loverboy)、パジャマ シャツ(Versace Underwear)、T シャツ(Saks Potts)、スカート(Dries Van Noten)、トラウザーズ(Marshall Columbia)

現代美術家ダニエル・フレイジャー(Daniele Frazier)が制作し、トッド・オールダム(Todd Oldham)が撮影した「Air Dancers」は、文字通り空気のアートだ。空気で立ち上がり、風に揺れる大きな空気彫刻には、凧揚げの楽しさ、洗車ガレージの男の洒落た愛嬌、実物大を超えるアート作りへの真面目な問いかけがある。

遊びと夢想に興味がある方には「朝から晩まで、頭の中は遊ぶことだけ」、真剣な遊びに興味がある方には「笑わない人たち」もお薦め。

写真:Lucia Buricelli

キッチン人間とは? キッチン人間は、自覚の有無にかかわらず、「良いキッチンの条件」に必ず一家言ある。デイナ・トルトリッチ(Dayna Tortorici)によれば、キッチンを自分のものにすることには、単に空腹を満たす以上の意味、心地よさと慰めが得られるという約束がある。

食べ物の素晴らしいパワーに関心がある方には「あなたの知らない菌類の世界」や「Moschinoがパスタに託すメッセージ」、頭の中も家の中もすっきり整理整頓したい方には「素晴らしき本の世界」もお薦め。

エリン・エッゲンバーグによるデニムのビジブル メンディング

安易に衣服を捨てず、愛し、繕い、いつまでも着る。ライターのナオミ・スクウォーナ(Naomi Skwarna)が、現代に息を吹き返した補修から無限に広がる可能性を考察する。

アートワーク:Gavin Park

「僕は螺旋の形に奇妙な安らぎを覚えるようになった。僕の恐怖、コントロールの欲求、その両方から逃れる方法を表している気がするのだ」とサム・アドラー=ベル(Sam Adler-Bell)は書いている。彼の後ろに続いて、螺旋という永遠の形状を辿っていこう。それは解放へ向かう上昇か、消滅へ向かう下降か。

写真:TINA TYRELL / SN37

会話する彼はいつもあけっぴろげで、くるくると話題が変わる。「たぶん、言っちゃうことで、ある種、自分から強気に出るのが快感なんだと思う。ああ、髪の移植は3回やったよ、美容皮膚科でフィラーも注入するし、更生施設にも入ったし、ヘロイン中毒だったし、乱交パーティーもやったし、母親はベルビュー精神病院に入ってた。何でもござれだよ」

生粋のニューヨーク人種から刺激を受けたい方には写真家ジョエル・マイヤーウィッツのインタビュー、一切隠し立てのないアーティストの真実を知りたい方にはボルナ・サマック Q&Aもお薦め。

  • 文: SSENSEエディトリアル チーム
  • アートワーク: Gavin Park
  • 翻訳: Yoriko Inoue
  • Date: December 28, 2021