残り物まで
美味しいレシピ
スー・チャンが教える3コースなら、予定がキャンセルされてもノープロブレム
- メニュー & レシピ: Sue Chan
アペリティフを2杯、3杯と重ねるうちに、ついつい時間を忘れてしまう。そんな場合に備えて、私は絶対失敗しないレシピが好きだ。時間が経つのを忘れるなんて、贅沢の新しいカタチだし、そんな時こそ思いっきり自分を甘やかすべきだろう。
後述のレシピは、ほぼどこの町の食料品店でも手に入る材料を使うから、とても気軽に作れるはず。もちろん、良い材料を使えば、それだけ美味しく出来上がる。可能な限り、地元の食料品店、食料品店を併設した地元のレストラン、地元の産直市場を応援しよう。そういう場所にお金を回せるなら、それは未来へ投資する買い物だということを理解してほしい。地元を応援することで、将来は、経済的背景にかかわらず、もっと多くの人が倫理的に生産された品質の良い食料をもっと手に入れやすくなる。
ディナー パーティのレシピは、原則として、融通が利き、残り物としても理想的でなくてはならない。翌日の朝食、昼食、時には夕食まで、1回の料理が何回もの食事になる。残り物を最高に使い回す方法を考えて、創意工夫を発揮するほど楽しいことはない。


春のディナー パーティ用メニュー
親しい人を招くディナー パーティ。 (6人分)
前菜
ファンシー ポテト、魚卵とフレッシュ クリーム添え
カクテル:ネグローニ ズバリアート
メイン コース
パーフェクト ロースト チキン、イタリアン グリーン サラダ添え
フェンネル、ポロネギ、人参のロースト
リトル ジェム サラダ
お薦めのワイン ペアリング:人工の要素を最小限に抑えた、あくまで自然で上等なワインを一度でも味わったら、他のワインはどれもこれも薄っぽい液体みたいな気がする。とはいえワインの世界は圧倒されるほどに奥深いから、先ずは行きつけのレストランのソムリエとか高級リカーショップ(例えば、ニューヨークシティならPeoples)の店員など、専門家の意見を聞くのが確実だ。自分の好きなスタイルがわかったら、そのスタイルを極めていこう。この料理には、Las Jarasの「Cezanne」Chenin Blanc Mendocino County 2018がお薦め。Las JarasのウェブサイトやPeoplesで入手できる。
デザート
アップル クリスプ
ハーブ ティー:レモン バーベナ ティーは消化を促進する。私が好きなのは、Rare Tea CompanyのMalawi Lemon Verbena。
アマーロ:初心者にはAmaro Avernaをお薦めするけれど、もし時間があれば、レアなビンテージを探して欲しい。小さくてエレガントなグラスに、氷を入れて。
材料と作り方
ネグローニ ズバリアート
Contrattoのビター、またはカンパリ
甘口のベルモット。例えば、Lo-FiのSweet Vermouth、CocchiのStorico Vermouth di Torino
プロセッコ。例えば、CostadilàのBianco「450 slm」Prosecco NV
オレンジのツイストまたはスライス
グラスに氷を入れ、甘口のベルモットとカンパリを同量注ぎ入れて混ぜる。その上にプロセッコを注ぎ、オレンジで飾って、さあどうぞ。
ファンシー ポテト、魚卵とフレッシュ クリーム添え
フィンガリング ポテト 15本。小粒であれば、他のジャガイモでも可
イクラ、もっと贅沢な気分のときはキャビア
フレッシュ クリーム
チャイブのみじん切り 1/4カップ(オプション)
ポテトの中に火が通るまで蒸す。翌日の昼食用に数本を取り分けておく。残りを半分に切って、フレッシュ クリームをのせる。その上に小さじいっぱいの魚卵をのせる。くれぐれも気前よく。最後にみじん切りのチャイブを散らす。手持ちでいちばん綺麗なお皿に並べて出す。
パーフェクト ロースト チキン
トーマス・ケラー(Thomas Keller)のレシピを脚色
2.5 kg前後のチキン 2羽(フリーレンジ、オーガニック、抗生物質不使用のチキンが望ましい。確信が持てない場合は、地元の産直市場で買うといい)
コーシャ ソルト、挽き立てのコショウ
料理用タコ紐
グリーン サラダ(レシピは後述)
上質な粒マスタード。例えば、PommeryのMoutarde de Meaux
オーブンを220℃に予熱する。いちばん低い位置にラックを置く。
チキンを洗い、ペーパータオルで水分をよく拭き取り、乾かす。大型のロースト用トレイにラックを入れ、その上にチキンを置く。両脚をタコ紐で縛り、全体をまとめる。こうすることで、火の通りが均一になる。「truss a chicken Jacques Pepin」でGoogle検索すると、有名シェフ、ジャック・ペピンのチュートリアルを参考にできる。チキン全体にコーシャ ソルトを擦り込み、コショウをふりかける。
チキンのサイズにより、1.5~2時間ローストする。途中で滴り落ちた肉汁をかけたり、バターやオイルを付け足す必要はない。上部に色が付き過ぎるときは、アルミホイルをかぶせる。必ず、チキンの間に十分間隔をあけること。
同時に、グリーン サラダと付け合わせを準備する。
約1.5時間後、チキンの温度をチェックする。腿のいちばん厚みがある部分に、ただし骨には触れないように、肉用温度計を差し込む。温度が75℃あれば、焼き上がり。
オーブンからチキンを取り出し、トレイの底に溜まった肉汁を回しかけ、10~15分休ませた後に切り分ける。切り分けたロースト チキンを、グリーン サラダ、マスタードと一緒に供する。骨はチキン ストック用に、余った肉は残り物料理用に取っておく。
イタリアン グリーン サラダ
大束のパセリ、および/またはオレガノ(私は両方を半分ずつ使うのが好き)。みじん切り
アンチョビ 4~6枚(味次第)。みじん切り
塩漬けのケッパー スプーン1。水洗いして、みじん切り
ニンニク 1片(大きいほど良い)。絞り器で絞り出す
レモン 1個分の皮。すり下ろす
レモン 半個分のジュース
上質なレッド ワイン ビネガー
上質なオリーブ オイル
コーシャ ソルト、挽き立てのコショウ
チキンをローストしている間に、みじん切りにしたハーブ、アンチョビ、ケッパー、ニンニク、レモンの皮を混ぜ合わせる。レモン半個分のジュースを絞る。少なくとも大匙2杯のレッド ワイン ビネガーを加える。ドレッシングの濃度になるまで、オリーブ オイルを加える。塩とコショウを加え、味を見て、必要ならレッド ワイン ビネガーを足す。このドレッシングは作ってから2~3日以内がいちばん美味しいけれど、1週間までは保存可。
フェンネル、ポロネギ、人参のロースト
ポロネギ 2本
フェンネル 2個
小さめの人参 6本
ニンニク 6片。皮をむいて、叩き潰す
マスタード
ハチミツ
タイム
オリーブ オイル
コーシャ ソルト、挽き立てのコショウ
ポロネギを半分に割って、汚れや砂をよく洗い流した後、2.5cmの長さに切る。フェンネルの茎と葉を切り落として、ポロネギと同じ大きさに切る。人参も同様。切り落とした部分は出汁用にとっておく。
天板かロースト用トレイに、野菜、ニンニク、マスタード、ハチミツ、タイム2~3本を入れて混ぜ合わせる。オリーブ オイル、塩、コショウをふりかける。
チキンをローストし始めて1時間程度経った頃、オープンに野菜のトレイを入れて35~45分、あるいは野菜が柔らかくなるまで調理する。ただし、野菜の歯応えは残すこと。チキンと一緒に供する。
リトル ジェム サラダ
お好きなドレッシング。例えば、シンプルなエシャロット ドレッシング、あるいは 先ほど作ったグリーン サラダ用のドレッシング
リトル ジェム レタス(別名:ミニ ロメイン レタス) 4~6個
ラディッシュ 4個。薄切り
軽く乾煎りしたクルミ 2握り
パセリの葉 1握り
大きくシェイブしたパルメザン チーズ
普通のサラダと同じように、混ぜ合わせるだけ!
アップル クリスプ
リンゴ 1.3kg。皮をむき、芯をとり、中程度の大きさに切る。ベリー類、桃のように中心に硬い核がある果物、梨、その他お好きな果物で代用可
レモン 半個分のジュース
デーツ ペーストまたはケーン シュガー(甘蔗糖) 大匙3
コーンスターチ 大匙2
シナモン 適宜
塩
バター 1本(大匙 8)。室温に戻しておく
ハチミツ 大匙4
アーモンド粉 半カップ
オーツ麦 2カップ
スライス アーモンド 半カップ
粗く刻んだヘーゼルナッツ 半カップ
甘味料無添加のココナツ フレーク 半カップ
クランブルは、来客前に作って、冷蔵庫に入れておく。チキンが焼き上がったら、オーブンの温度を200℃に下げる。
リンゴ、レモン ジュース、デーツ ペースト、コーンスターチ、シナモン、塩をオーブン皿に入れて、混ぜ合わせる。別のボウルにバター、ハチミツ、アーモンド粉、オーツ麦、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ココナツ、塩ひとつまみを入れて、ボロボロになるまで混ぜ合わせる。リンゴの上にまんべんなくのせる。45~55分、焼く。クランブルに色が付き過ぎるときは、アルミホイルをかぶせる。温かいうちに、バニラ アイスクリームを添えて、デザートに。
お客様が帰った後は…チキン ストック作り!
チキン ストック
出来上がり 6カップ
チキン 2羽の残り
玉ねぎ 1個。四つ切り
セロリ 2本
大きめの人参 1本
ニンニク 1個
粒の黒コショウ 小匙1
タイムの小枝 2本
パセリの小束
月桂樹の葉 2枚
皮つきのショウガ。薄切り数枚
その他、料理に使わなかった栄養たっぷりの野菜や、冷蔵庫に残っている野菜。例えば、ポロネギの切れ端、人参の切り落とし、種々の皮、芯、茎、葉、軸など。ただし、ラディッシュ、キャベツ、フェンネル、ピーマンなど、水分量の多いものは避ける
水 4L弱
大鍋ですべての材料を煮立てる。沸騰したら火を弱め、時々アクを取りながら、2時間程度弱火で煮る。目の細かいざるでストックを漉す。よくスープを絞り出したのち、固形物は捨てる。貯蔵用ガラス瓶に入れて、冷ます。冷えて固まった脂肪分を捨てた後、冷蔵保存。
では、残りものでお料理を…
朝食:アップル クリスプ入りヨーグルト
1人分
お気に入りの容器にお好きなヨーグルトを大匙2~3杯入れる。私が大好きなのは、Siggi'sのPlain Yogurt。次にアップル クリスプを大匙に山盛り1~2杯分のせる。
昼食:何でものせ ニソワーズ サラダ
1人分
使わなかったリトル ジェム レタスと、その他の残り物を混ぜる。例えば、チキンの切れ端、茹でたジャガイモ、ローストした野菜など。もしイクラかキャビアが残っていたら、それも入れてしまおう! 固ゆでの卵、その他手元にある前菜の類(オリーブ、ロースト レッド ペッパー、ピクルス、缶詰の魚など)や、冷蔵庫にある野菜(インゲン、ラディッシュ、グリーンピース、アスパラガスなど)を加える。
夕食:鶏粥
1人分
炊いたご飯 半カップ。寿司用のお米がいちばん良いが、他のお米でも可
チキン ストック 1カップ
塩
盛り付け:細く裂いた残りものチキン、醤油、ごま油、分葱の小口切り、おろしショウガ
小鍋にお米とチキン ストックを入れ、煮立たせる。沸騰したら火を弱め、お米の粒が潰れて全体がどろっとするまで、10~15分煮る。塩で味付けをする。細く裂いたチキンをのせ、醤油を少量、ごま油を数滴垂らす。その上に、小口切りにした分葱とおろしショウガをのせる。青菜の漬物、タケノコの唐辛子オイル漬けなど、アジア食料品店で売られている保存加工野菜と一緒に食べても美味しい。
Sue Chanは、食文化エージェンシー「Care of Chan」の創設者として、委託によるクリエイティブ マーケティング、イベント制作、戦略的提携を専門とする
- メニュー & レシピ: Sue Chan
- アートワーク: Camille Leblanc-Murray
- 翻訳: Yoriko Inoue
- Date: June 4, 2021

