SSENSE日本発ブランドガイド

AURALEEからWACKO MARIA、DAIWA PIER39まで、2024年の日本ブームを駆動するブランドを一挙ご紹介

  • 文: Alek Rose
  • 写真: Eva Losada

日本ほどデザインの豊かな歴史を持つ国は多くない。そのことは世界の博物館が数多く収蔵している古い浮世絵、着物、織物に示されているとおりだが、もっとも明白な証拠はほぼ間違いなく現代日本のデザインだ。AURALEEComme des GarçonsDoubletJunya Watanabeなどが最近発表したファッションショーの画像をざっと見渡すだけでも、2024年に日本から飛び出してくるスタイルの幅広さを窺い知ることができる。 そこには、日本の広く深いデザイン遺産が及ぼす影響と歴史に伴う進化が、如実に現れているのだ。

プレッピーからパンクまで、日本にはかねてからサブカルチャーの開花を支える土壌がある。映画や音楽を通じて国外から輸入されたサブカルチャーであれ、国内の土壌で育まれたサブカルチャーであれ、日本は素早く採り入れ、発展させ、完成させる。そのようにサブカルチャーの隅々まで探ろうとする欲求こそ、日本のファッションブランドが広く国際舞台で人気を得ている大きな理由だ。同時に、日本ブランドが海外では手に入りにくいという理由も見過ごしてはならない。

今回ご紹介するブランドの多くも、比較的最近まで、日本国外では入手が困難あるいは不可能だった。海外の消費者は、日本へショッピング旅行に出かけるのでなければ、理解できないウェブサイト、高額の送料、知識不足を押して手探りするしかなかった。だがラグジュアリー ファッションの販売がグローバル化し、ソーシャルメディアが止めようのないパワーを得たおかげで、今ではインターネットに接続さえできれば誰でも日本ファッションを入手できるようになった。手に入りやすくはなったのだが、注目されて当然のブランドが見落とされていることも多い。そこでSSENSEは、ニッチなブランドからすでに国際的な評価を確立している一流ブランドまで、2024年に注目したい日本発ブランドをリストアップした。是非、現代日本ファッションを知る手引きとして利用してほしい。

画像のアイテム:AMBUSHプルオーバー 冒頭の画像:Doublet 2024秋冬コレクション 写真:Eva Losada

設立:2008年
拠点:東京
Instagram:@ambush_official
SSENSEより:AMBUSH®️には多くの日本ブランドが持っているような広範な伝統はないものの、瞬く間に高い評価を得て、日本の現代ファッションを形作る存在になった。創設者はバーバル(VERBAL)とユン(YOON)。ふたりはストリートウェアとラグジュアリー スタイルを混ぜ合わせて独自のスタイルを作り出し、数々の有名ブランドと積極的にコラボレーションを行うことで、当初ジュエリーブランドであったAMBUSH®️を包括的なレディトゥウェアのパワフルなブランドへ発展させている。

設立:2011年
拠点:東京
Instagram:@andwander_official
SSENSEより:日本が誇る巨大ブランドISSEY MIYAKEでデザイナーとしてのキャリアを積んだ池内啓太と森美穂子は、最先端テクノロジーと日本古来のデザイン観を調和させ、エレガンスと妥協のない実用性を兼備するand wanderを誕生させた。特にダイヤモンドキルティングのダウンジャケットは、アウトドア派にもファッション派にも愛される永遠の人気アイテムだ。

設立:1949年
拠点:神戸
Instagram:@asics
SSENSEより:ASICSはトップレベルのスポーツ用品で長い歴史を築いた結果、日本でも有数のスポーツウェア ブランドとなったばかりか、海外でも広く知られる存在になった。新テクノロジーを採り入れ、キコ・コスタディノフ(Kiko Kostadinov)などのデザイナーを信頼して時代に応え、ブランドとしてのスタイルを進化させ続ける積極性は、フットウェア業界が大いに見習うべきお手本だ。

設立:2016年
拠点:東京
Instagram:@aton_tokyo
SSENSEより:ATONが提案する非常にすっきりしたシルエットをシンプルと読み違えてはならない。設立者の久﨑康晴は、自分でプロトタイプを最長1年間テストしたのちに生産に踏み切るなど、細心のこだわりを持つことで知られている。最高品質のウール、シルク、コットン、リネンのみを使用してミニマルなデザインに仕上げたATONのベーシックウェアは、身に着けるたびに感動する美しい日常着だ。

画像のアイテム: AURALEE テーラードジャケット

設立:2015年
拠点:東京
Instagram:@auralee_tokyo
SSENSEより:現在AURALEEが巻き起こしているほどの熱気を生んだ日本ブランドは数少ない。2024年秋冬ショーが世界的に高く評価されてからというもの、AURALEEのゆったりとしたテーラリングと優しい色使いは、日本ファッションの一面を示すものとして、ますますホットな話題になりつつある。New Balanceとの継続的なパートナーシップを背景に、熟慮したテクスチャの控え目な使い方、シルエットの捻り、コントラストカラーのアクセントを特色とするレディトゥウェアは、実用性と同時に軽やかな美しさを実現している。

設立:1993年
拠点:東京
Instagram:@bape_japan
SSENSEより:A BATHING APE—略してBAPE—は、ニゴー(Nigo)によって設立された1993年以来、日本のスタイルの礎となってきた。ファレル・ウィリムス(Pharrell Williams)やカニエ・ウェスト(Kanye West)らとの親密な結びつきから、海外でも高い知名度を誇る。遊び心満載のアニメチックな美学には、日本のポップカルチャーの特徴である「カワイイ」が余すところなく体現されている。ニゴーは現在Kenzoのアーティスティック ディレクターを務める。

設立:1999年
拠点:東京
Instagram:@beams_plus
SSENSEより:若者たちの聖なる場所となった原宿で1976年にスタートしたBEAMSは、大きな成長を遂げた。輝けるBEAMS傘下のブランドのひとつとして1999年に誕生したBEAMS PLUSは、レトロなスタイルへの憧憬が特色。BEAMSグループの核をなす「多用途に活躍し、時代に左右されない」という理念を土台としつつ、どのデザインにも戦後アメリカのノスタルジックな要素がある。

左:Comme des Garçons2024春夏コレクション 右:Eva Losada 右:Comme des Garçons Homme Plus2024春夏コレクション 写真:Eva Losada

設立:1981年
拠点:東京
Instagram:@commedesgarcons
SSENSEより:1981年にパリで鮮烈なデビューを飾った川久保玲のComme des Garçonsは、日本のラグジュアリー ファッションを西欧の舞台へ連れ出した功績を広く認められている。以来、アヴァンギャルドと市場性というふたつの世界を結びつける独自の手腕によって、もっとも影響力のあるファッションブランドとしての位置付けを固めた。スニーカー コラボレーションや COMME des GARÇONS PLAYなど、派生ブランドも生まれている。Comme des Garçonsで世界のファッション界に足跡を刻んだ川久保だが、日本人デザイナー多数の躍進を助けた良き師として、日本ファッションにおける重要性はそれ以上に大きいのではないだろうか。

画像のアイテム: DAIWA PIER39 ジャケット

設立:2020年
拠点:東京
Instagram:@daiwapier39_official
SSENSEより:DAIWA PIER39が誕生したのは2020年だが、母体であるDAIWAは1958年に開業した日本でも有数の釣具店だ。強固な基盤に立つスタートだから、成長は約束されていた。BEAMS PLUSの元ディレクター中田慎介の指揮のもと、スタイルと実用性を均衡させ、さらにレトロな要素を加味したDAIWA PIER39は、当然ながらすでに熱心なファン層を獲得している。

設立:2012年
拠点:大阪
Instagram:@descente_allterrain
SSENSEより:DESCENTE ALLTERRAINは2010年、冬季オリンピックに参加する日本代表のアウターウェア開発を機に誕生し、その後2年を経て正式に設立され、市販をスタートした。リードデザイナーの山田満は、親ブランドDescenteが1935年の設立時から蓄積してきたアーカイブを活用している。日本有数のスキーブランドを継承するにふさわしく、高級ダウンジャケットはDESCENTE ALLTERRAINを代表するヒット作だ。

設立:2012年
拠点:東京
Instagram:@doublet
SSENSEより:輝かしい背景を持つ日本ブランドは数多いが、伝説的アーティストの村上高士が2012年にデザイナーの井野将之と共同設立したDoubletに匹敵するものは滅多にない。ふわふわのアニマルバッグや頭に被せるTシャツなどを登場させるDoubletは、間違いなくファッション界で一番愉快な個性派ブランドに挙げられる。デザインを象徴する大胆なグラフィックとビッグなプロポーションには、ポップカルチャーの影響と奔放な反逆精神が結びついている。

設立:2018
拠点:福岡
Instagram:@fumitoganryu
SSENSEより:Comme des Garçonsでデザイナーとしての経験を積んだ丸龍文人は、2018年、第94回ピッティ イマージネ ウオモでFUMITO GANRYUのデビューを飾った。メンズウェアでのスタートだったが、丸龍は常々ジェンダーを意図しないデザインを公言している。ワークウェアとストリートウェアの融合がシグネチャのデザインは、非常に着やすく、同時に伝統的な染色手法、たっぷりのプロポーション、綿密に考慮されたディテールで明確な個性を約束する。

画像のアイテム: Goldwin ジャケット

設立:1950年
拠点:東京
Instagram:@goldwin_official
SSENSEより:1950年の創立以来、Goldwinはテクニカル アウトウェアの最前線を走り続けている。主としてスキー用品とスポーツ用品が有名だが、近年はスタイリッシュなウェアを揃えるブランドとしても定着した。背景には、ハイテクなアウトドア用品に対する関心の高まりに加え、廃棄物ゼロとお洒落感を強めた都会的デザインの理念でローンチされたGOLDWIN 0の影響がある。

拠点:東京
Instagram:@hokita
SSENSEより:ファッション アーキビストのホッキ―(HOKKIEE)が設立しただけに、HOKITAの創作はまさに高度なファッション研究だ。例えばビンテージのストリートウェアから最先端の実用的アウターウェアを作り出すなど、HOKITAにはファッション界の一匹狼とも呼ぶべき独自の視点がある。日常に応じる機能性と大胆な美学は、すでに忠実なフォロワー集団を獲得している。

設立:2013年
拠点:東京
Instagram:@hommeplisse_isseymiyake
SSENSEより:BAO BAO ISSEY MIYAKE132 5. ISSEY MIYAKEなど、一群のディフュージョン ブランドを持つHOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKEは、伝説的な日本人デザイナー三宅一生の王冠にひときわ燦然と輝く宝石だ。「一日の終わりに椅子の上に放りだしても、翌日シワになっていない上等なメンズウェア」を前提に開発されたHOMME PLISSÉの有名なプリーツは、着やすく、着心地がよく、しかも視覚的に美しい。リラックス感のあるブレザーやオーバーコートからフーディや人気のパンツまで、HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKEは今や幅広い製品で現代男性のあらゆる要求に応える。

設立:2001年
拠点:東京
Instagram:@_julius7official
SSENSEより:JULIUSが公式にスタートしたのは2001年だが、最初の3年間は創設者の堀川達郎が映像プロジェクトを発表するためのプラットフォームだった。メンズウェアが登場したのは2004年のことだ。それから20年を経たJULIUSは、今なお一貫して、怒りと痛みのシンボルである黒とグレーを基調とする。

画像のアイテム:Junya Watanabe ジャケット

設立:1993年
拠点:東京
Instagram:@junyawatanabe
SSENSEより:渡辺淳弥は、Comme des Garçonsの川久保のもとで腕を磨き、やがて名声を手にしたファッション デザイナーの一人だ。Comme des Garçonsのトリコット ラインとComme des Garçons Hommeのチーフ デザイナーを務めたあと、1993年、Comme des GarçonsのサブブランドとしてJunya Watanabe Comme des Garçonsを立ち上げた。Junya Watanabeとして完全に独立した今も、 綿密なドレープや斬新なテーラリングには、川久保から学んだ時代の名残りが歴然と示されている。

設立:2004年
拠点:東京
Instagram:@kolorofficial
SSENSEより:阿部潤一はYohji YamamotoとComme des Garçonsでパターンメーカーを務めたのち、2004年にkolorを立ち上げた。スポーツウェア、ミリタリーウェア、メンズウェアから着想するデザインは、アヴァンギャルドなYohji YamamotoやComme des Garçonsより広い用途に応じる。ニットのポロシャツやマックコートといったクラシックなアイテムは、プロポーションの変更や原色のアクセントによって、新たな表情を与えられている。

設立:2017年
拠点:東京
Instagram:@kozaburo_official
SSENSEより:赤坂公三郎には、パーソンズ美術大学とセントラル セント マーチンズ校で学位を取得し、Thom Browneで経験を積み、2017年にLVMHプライズの特別賞を受賞した経歴がある。日本デザイン界に登場したもっとも眩い新星とみなされるのは当然だろう。優れたテーラリングと東京の現代的なストリートスタイルが融合したKOZABUROには、大胆な魅力と正統派のエレガンスが満ちている。

設立:1997年
拠点:東京
Instagram:@mastermindjapan_official
SSENSEより:本間正章は、Yohji Yamamotoで働いたのち、1997年にmastermind JAPANをスタートした。2000年代初期にブランドの基盤を固め、北米とヨーロッパでファン層を獲得するまでに長い時間はかからなかった。コレクションには、シグネチャとなった海賊旗ジョリー ロジャーなど、パンクの色濃いグラフィックが一貫して登場し、現代ストリートカルチャーを支えるお馴染みのブランドとして強い存在感を放っている。

画像のアイテム: Matsuda サングラス

設立:1967年
拠点:東京
Instagram:@matsudaeyewear
SSENSEより:アイウェアブランドMatsudaの創設者、松田光弘の名を聞いて、川久保や山本や三宅と同じようにピンと来ることはないかもしれない。しかし、1974年に東京初の公式ファッションウィークを実現させ、「トップデザイナー6」を設立して日本のファッションを世界に知らしめた松田は、日本ファッション界の隠れた英雄だ。Matsudaは、伝統の職人技と往々にして未来的な形状のフレームを組み合わせ、トップレベルのアトリエで、世界の一流品と肩を並べるアイウェアをハンドメイドしている。

設立:1997年
拠点:東京
Instagram:@miharayasuhiro_official
SSENSEより:MIHARAYASUHIROの優れた創作を代表するのは、常にフットウェアだ。一見粘土のような特徴的なソールには、MIHARAYASUHIRO全般に一貫した「見慣れたシルエットを思いがけない方法で作り変える」手法がよく表れている。オーバーサイズのプロポーションであれ、大きなジッパーのように遊び心のあるディテールであれ、三原康裕はMIHARAYASUHIROの創設からほぼ30年を経た今なお、驚きと楽しさを与え続ける。

設立:2000年
拠点:東京
Instagram:@n_hoolywood
SSENSEより:東京のヴィンテージショップでバイヤーとしてのキャリアを積んだ尾花大輔がクラシックなミリタリーウェア、アメリカのヴィンテージ スポーツウェア、日本の伝統的な職人技の魅力に目覚めたのは当然の成り行きだ。2000年に立ち上げたN.Hoolywoodではそれらに繋がったデザインを展開し、肩肘張らないイージーゴーイングなベーシック ウェア、Reebokをはじめとするブランドとの幅広いコラボレーションで、多くのファンを獲得している。

設立:2003年
拠点:東京
Instagram:@nanamica
SSENSEより:「七つの海の家」を意味するnanamicaは、アウトドアブランドのなかでも、特にアウトドアウェア中心のブランド。素材のテクニカル ファブリックは、野外の自然条件に対して優れた保護性能を約束する。従来のテクニカルウェア独特の美学を避け、テーラリングと色使いを組み合わせた控え目なスタイルが特色だ。

画像のアイテム: NANGA パンツ

設立:1941年
拠点:米原
Instagram:@nanga_official
SSENSEより:創設された1941年以来、「未知への挑戦」を掲げるNANGAのブランド使命は揺るぎない。ダウンジャケットから軽量アクセサリーまで、高品質な製品を幅広く提供し、魅力的な価格で販売し続けるNANGAには、横田の理念が忠実に引き継がれている。

設立:1997年
拠点:東京
Instagram:@needles_tokyo_official
SSENSEより:アメリカのウェスタン文化からマイルス・デイヴィス(Miles Davis)のスーツ ジャケットまで、多様なインスピレーションを糧にしたNEEDLESのコレクションは、永遠にエキサイティングな魅力を放つ。クロッグ、リメイクされたシャツ、シアなニットウェアといった思いがけないデザインと並び、贅沢で大胆なトラックスーツやモヘアのカーディガンは繰り返し登場する人気アイテムだ。NEEDLESは創設者の清水慶三が指揮する店舗「ネペンテス」の主役ブランドでもあり、過去10年にわたって日本発ファッションブランドの世界進出を牽引してきた。シグネチャとなった蝶のロゴは、高級ストリートウェアの隆盛を示す印に他ならない。

左:Comme des Garçons Homme Plus2024春夏コレクション 写真:Eva Losada 中央:Comme des Garçons2024春夏コレクション 写真:Eva Losada 右:Comme des Garçons Homme Plus2024秋コレクション 写真:Eva Losada

設立:1994年
拠点:東京
Instagram:@neighborhood_official
SSENSEより:Neighborhoodは、1960年代のロードムービーを観て、アメリカのバイカーカルチャーに刺激された滝沢伸介のブランドだ。当然、西欧サブカルチャーへの強い思い入れが映し出されている。原宿で生まれ、国際舞台における日本ファッションの要にまで成長したNeighborhoodの代表作は、しなやかなレザーのジャケット。ノスタルジックなアメリカーナとバイカーのカルチャーに滝沢が抱く愛情が、色濃く表れている。

設立:2019年
拠点:東京
Instagram:@ouat_tokyo
SSENSEより:東京を拠点とするヴィンテージ ブティックOnce Upon A Timeのオーナーであった田村遼佑は、2019年にOUATを立ち上げた。アーカイブと強く関連したOUATのレディトゥウェアには、日常生活で活躍する着やすさと優れた職人技、そしてヴィンテージ ファッションに関する田村の広範な知識が混じり合っている。

設立:1993年
拠点:東京
Instagram:@pleatspleaseisseymiyake
SSENSEより:1993年に誕生したウィメンズウェアのPLEATS PLEASE ISSEY MIYAKEは、メンズウェアのHOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE同様、もっとも人気のある日本のファッション ブランドとして、強い影響力を及ぼしている。シグネチャであるシャープなプリーツは、着心地の良さ、動きに応じる自在なフィット、エレガンスのすべてを約束する。

設立:1999年
拠点:東京
Instagram:@sacaiofficial
SSENSEより:阿部千登勢の創作は、ラグジュアリー ファッションのなかでもとりわけ異彩を放つ。例えば、対照的なパネルを組み合わせ、あえて縫い目を露出したデザインで、性質の異なるアイテムをひとつに融合する。リブ編みクルーネックセーターとボンバージャケットの組み合わせが好例だ。他に類を見ないデザイン手法に魅かれるブランドも多く、NikeCarharttClarks Originals、その他多数のブランドとのコラボレーションが成功を収めている。

設立:2003年
拠点:東京
Instagram:@sasquatchfabrix_official
SSENSEより:Sasquatchfabrixは横山大介が2003年にスタートしたブランドだが、現在は匿名デザイナーたちのクリエイティブ集団として、広くイラストレーション、グラフィックデザイン、建築、ファッションを手掛ける。現実的なストリートウェアと実験的なクチュールの合間に立ち、両者を関連させる方法を模索し、点と点を繋ごうとするコレクションは、相違を強調しつつも、まとまりのあるメッセージを表現することに成功している。

設立:1958年
拠点:三条
Instagram:@snowpeak_official
SSENSEより:機能性に優れたアウトドアウェアに人気が高まる今、自然条件から身を守る先端技術を謳ったブランドもかつてなく多い。そんななかでもSnow Peakは、長年にわたって本物のアウトドアウェアを提供してきた、数少ない貴重なブランドのひとつだ。1958年の創設以来、Snow Peakのアウトドアウェアには、一貫して実用性とスタイルがバランスよく共存している。特にジェンダーレスなダウンジャケットは、街中でも山の頂上でも快適さを立証した不動の人気アイテムだ。

画像のアイテム:South2 West8 ジャケット

設立:2003年
拠点:札幌
Instagram:@south2_west8_official
SSENSEより:日本のみならず世界の一流ブランドにインスピレーションの源を尋ねると、ストリートウェア、アメリカーナ カルチャー、パンク、プレッピーを挙げることが多い。フィッシングなどという答えは滅多に聞かない。だがSouth2 West8は、日本古来のテンカラ フライ フィッシングをルーツとする高級ウェアとアクセサリーのブランドだ。たくさんのポケットを付けたり、シアなメッシュを使ったりしたクロップ丈のジャケットには、そんな背景が強く反映されている。ちなみにSouth2 West8は、Engineered GarmentsやNEEDLESと同じく、ネペンテスの傘下にある。

設立:2006年
拠点:東京
Instagram:@suicoke_official
SSENSEより:驚くことに、Suicokeは当初アクセサリーのブランドだった。だが世界的に有名なアウトソールメーカーVibram社とのコラボレーションが成功したのをきっかけに、高性能フットウェアへ進出した。以来、コレクションには矯正靴にも使用されるVibram社のソールを使用している。定番の人気サンダルは、スエードやレザーなどの高級素材と、ベルクロストラップやトレッドアウトソールといった機能的ディテールの組み合わせが特色だ。

設立:2016年
拠点:東京
Instagram:@taion0802
SSENSEより:東京で誕生し、日本語の「体温」から名付けられたTAIONは、高品質な800フィルダウンのライニングとスクエアなステッチによって、名に恥じない最高度の保温性を提供する。組み合わせや重ね着を意図したモジュール式デザインのため、ライナーベストであれリバーシブルなフード付きダウンジャケットであれ、どのアイテムも軽量でかさばらない。

設立:2010年
拠点:東京
Instagram:@takahiromiyashitathesoloist
SSENSEより:宮下貴裕はカルト的な人気を誇ったNUMBER (N)INEの創設者として広く知られるようになったが、2009年にNUMBER (N)INEを去り、翌年、彼自身のスタイルを押し出す新プロジェクトとしてTAKAHIROMIYASHITA TheSoloist.をスタートした。ロックンロールの美学を根底に、黒と白のシンプルな色使いを多用し、アシンメトリーなカット、思い切ったダメージ加工、大胆なプロポーションで個性を表現する。

画像のアイテム:The Viridi-anne シャツ

設立:2001年
拠点:東京
Instagram:@the_viridi_anne_atelier
SSENSEより:美術を学び、油彩画家として活動していた岡庭智明は、2001年春夏シーズンにファッションブランドThe Viridi-anneを立ち上げた。不完全や未完成を味わう日本古来の美意識「侘び寂び」を体現したコレクションには、常に、美術のルーツが表れている。あえてシームを見せ、パネルを裏返しにしたデザインから、本来隠れていた衣服の仕組みが明らかにされることも多い。

設立:1990年
拠点:東京
Instagram:@undercover_lab
SSENSEより:1990年の誕生以来、UNDERCOVERは日本ファッション界で不動の存在感を放ってきた。高橋盾は30年間揺るぎないビジョンを持ち、アヴァンギャルドなスタイルとストリートウェアの本質である着やすさを結びつけて独自の創作を守り続けている。ジャージのクルーネックはニット部分や視覚を混乱させるグラフィックでグレードアップ。贅沢なレザーのポーチはタコスのプリントで思わず吹き出す楽しさだ。高橋のデザイン理念は、Comme des Garçonsの名デザイナー川久保玲のもとで学んだ時期から培われている。

設立:2001年
拠点:東京
Instagram:@visvimwmv
SSENSEより:visvimのような真正のアメリカーナ カルチャーを発信するブランドは、非常に珍しい。中村ヒロキが2001年にスタートしたvisvimは、世界から選りすぐった最上の素材、染料、職人技術だけを用い、工芸品と見紛うばかりのコレクションを作り出すことで有名だ。掘り出し物のヴィンテージを利用したり、不良在庫ファブリックを使用したりすることも多く、visvimほどの完成度で緻密にディテールを考慮するブランドは滅多にないため、全世界からカルト的なフォロワーを獲得してる。

設立:2005年
拠点:東京
Instagram:@wackomaria_guiltyparties
SSENSEより:森敦彦は東京で人気のバー「ロック ステディ」をオープンしていたが、映画と音楽とデザインへの情熱から、2005年にWACKO MARIAを立ち上げた。モヘアのクルーネックにもボウリングシャツにもあしらわれた大胆なアニマルグラフィックのプリントは、20世紀アメリカのビジュアルから吸収したWACKO MARIA独自の美学を体現している。

設立:1981年
拠点:東京
Instagram:@yohjiyamamotoofficial
SSENSEより:山本耀司は「ビジョンのある」デザイナーと呼ばれることが多く、実際そう呼ばれるににふさわしいのだが、知られているとおり、山本自身は慎ましい「ドレスメーカー」を自認する。母から裁縫を習い、やがて世界でも指折りの優れたラグジュアリー ファッション ブランドを築くに至った道のりで、自分を見失うことがない。それが創作にも輝いている。反逆的で詩的なYOHJI YAMAMOTOのコレクションは、常に山本の視点に忠実だ。黒を基調とするのは、彼の言葉を借りるなら、「黒は謙虚であると同時に傲慢だ。怠惰で気安いが、謎がある。何よりも黒は『そっちの邪魔はしない、こっちの邪魔もするな』と告げる」からだ。

  • 文: Alek Rose
  • 写真: Eva Losada
  • 翻訳: Yoriko Inoue
  • Date: March 5, 2024